ただ、喜んでいただきたくて・・・
ポジティブに食物アレルギーと付き合っていくために
なぜ、食物アレルギー物質28品目不使用のジェラートを作ろうとしたのか。
その全ての始まりは、食物アレルギーで苦しむ私の息子を喜ばせてあげたかったから。
最初は、「卵」でした。
お兄ちゃんのタマゴボーロのかけらを食べてしまったことにより、アナフィラキシーショックを起こしていましました。
「あと、30分来るのが遅かったら命を落としているところでしたよ。」
とお医者様に言われた時のショックは今でも忘れられません。
上の子は、何のアレルギーもなかったので、完全に油断していました。
それをきっかけに、いろいろと調べてみると、「卵、牛乳、小麦、ゴマ、大豆、落花生」に対してアレルギー反応が出ることがわかりました。
そして、それが契機となって、喘息も併発しました。
今まで私は、ずっと飲食の仕事をしてきて、食べ物でお客様に「喜び」や「楽しみ」を提供してきました。
「食べ物」が、そんな「悲しみ」の原因になるなんて考えたこともありませんでした。
食に関わっている人間として、それは勉強不足であったと思いました。
何より、父親として、無責任であったと思いました。
そんな私にしかできなくて、私だからこそできることは何かを考えた結果が、「食物アレルギー物質28品目不使用のジェラート」を創るということでした。
なぜ、ジェラートなのか?
色とりどりのジェラートを目の当たりにした時の「高揚感」。
どれかにしなければならないという「迷い、悩む楽しみ」。
「次は、絶対あの味を食べよう!」という「楽しい決意」。
いろんな味を楽しむことができる「多様性」。
ジェラートには、「食べる」というアミューズメントの要素がすべて入っていて、そして、何よりも、「子供が笑顔になる」食べ物だからです。
そんなジェラートを通して、誰もが、我慢することなく、不安に思うことなく、楽しむことができる場所を創ろうと思ったのが、始まりです。
食物アレルギーと向き合ってきて、気づいたこと
食物アレルギー物質を含まない商品づくりをしていて、気づいたことがありました。
「乳脂肪分不使用」、「小麦粉不使用」、「ローカロリー」であることや、使用しているライスミルクやココナッツミルクの効用を知ると、このジェラートは女性のお客様にも嬉しい商品である。
そこで、食物アレルギーで困っている人々だけではなく、女性の皆様の力にもなれることに気づきました。
そこで、私たちは、女性のお客様にもテンションが上がるような、味や材料、作り方だけではなく、見せ方にも趣向を凝らしていこうと考えました。
女性が、より美しく、楽しく過ごすことができるお手伝いができればと願っております。
「食べ物で苦しむことない未来」の実現。
子供の頃、食道楽な祖父の影響で、美味しいものを食べることに、この上ない喜びを感じていました。
自分で稼げるようになってからは、さらに、美味しいものを追求するようになり、ついには調理師になりました。
そして、イタリアで修業している時に、本場のジェラートを初めて食べました。
ピスタチオとヨーグルトのジェラートでした。衝撃でした。
こんなに、美味しいものがあるのかと思いました。
「食べ物」には人生に影響を及ぼすだけの力があると信じています。
そして、この感動や衝撃を「誰でも」経験することができると思っていました。
私の息子が生まれるまでは・・・
食べ物が人を苦しめるなんてことを考えたことがなかった。
食物アレルギーの人は、我慢をするしかないのでしょうか?
私は、そうは思いません。思いたくない。
だから、作ります。
美味しくて、人を苦しめることのない食べ物を。
私は、このお店の立ち上げを皮切りに、「食べ物で苦しむことのない未来」を作るべく取り組みをしていきます。
まずは、利益の一部を、食物アレルギー研究をする機関に寄付し、食物アレルギー研究の協力をして、将来、食物アレルギーで苦しむ人をなくしていきたいと考えています。
そして、<「食」による人間力の育成>(調理師学校での講義、企業へのレクチャーなど)を通して、食べ物は人生を豊かにするものであるという価値観を広げていく活動をしていきます。
「食」が私の人生に大きな影響を及ぼしたように、全ての人に影響を及ぼすことのできる「食」を創造していきたいと考えています。
これらに取り組むということが、私たちの「社会的存在意義」であると考えています。
© 2017 Riccio d’oro All Rights Reserved.